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特集「里親のカタチ」

10月は里親月間――虐待や親の病気などさまざまな理由で家庭で暮らせない子どもを、養子としてではなく、必要な期間だけ家庭に受け入れる「里親制度」。里親などへの子どもの委託率は約18%で、国際的に低い水準だが、国は2016年の児童福祉法改正に伴い「乳幼児75%以上」「学童期以降50%以上」に引き上げる目標を示した。里親家庭にはどういうものがあり、そこでどのような絆が育まれているのか。里親家庭のさまざまなカタチを取材した。

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特集「里親のカタチ」

目指せ!就学前委託100% 明石市の取り組み

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2017年10月の「あかし里親フォーラム」で歌う川嶋あいさん=兵庫県明石市提供
2017年10月の「あかし里親フォーラム」で歌う川嶋あいさん=兵庫県明石市提供

 兵庫県明石市は昨年、「あかし里親100%プロジェクト」を掲げた。中核市で3番目となる児童相談所設置の準備を進めており、設置が実現する来年度に、まずは就学前で里親を必要とする子どもの里親委託率を100%にすることを目指す。市の多彩な取り組みを紹介する。【岩崎日出雄】

 里親制度について気軽に知ることができるよう、現役の里親が相談に応じる「里親相談会」を昨年5月から毎月行い、今年9月までに61組81人が参加。うち2組が里親登録に至り、さらに12組が里親登録の前提となる基礎研修(養育里親研修)を受講した。また、施設で暮らす子どもを正月や長期休暇等に短期間迎え入れる「ボランティア里親」(週末里親)への入門講座を昨年以降3回開催し、計42人が参加した。市内の里親と市職員が自治会やPTA、企業の研修などに出向き、制度内容や体験談を広める取り組みも行っている(昨年度8回実施)。

 地域の子どもを集めてご飯を食べる「子ども食堂」を市内28の全小学校区で実施。地域のボランティアが現場を担う。地域のネットワークを形成し、支援が必要な子どもを早期に把握するための取り組みだ。

 昨年10月の里親月間には、「広報あかし」に里親特集を載せたほか、「あかし里親フォーラム」を開催。市内の里親子を交えたトークや歌手、川嶋あいさんのライブなどがあり、約330人が参加した。今年は10月6日、里親の講演や関連イベントとして子ども向けの秋祭りを行う。

 昨年4月の市内の里親登録家庭は23組。その後、1組辞退したが、新規に2組増えたほか、養育里親研修を12組が受講済みだ。泉房穂市長は「里親リクルートや支援はやり方次第。地域密着の行政体である市が担うことによる利点は大きい。里親委託率の目標達成は、このペースで進めば十分に可能だ」と話している。


さまざまなイベント開催

 毎年10月の里親月間やその前後には、各都道府県やさまざまな自治体、里親支援団体などが里親制度を集中的にPRする。フォーラムや講演会、トークショー、パネル展、個別相談会など。里親の体験談や里親家庭の雰囲気に接する機会も多い。各地の主な関連行事は厚生労働省のホームページで。

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