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社説

安倍内閣の新布陣 長期的課題が担えるのか

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 第4次安倍改造内閣が発足した。

     初入閣の人数が安倍政権では過去最多の12人となった。自民党総裁選で安倍晋三首相の3選を支持した各派閥の意向を尊重した結果だ。

     衆院当選7回以上のベテランなのに初入閣という新閣僚が7人もいる。長く入閣できなかった待機組の一掃を図ったことをうかがわせる。

     初入閣が多ければ、それだけ行政手腕や国会答弁が不安視される。過去の言動やスキャンダルが野党から攻撃されるリスクも増す。

     例えば、片山さつき地方創生担当相は貧困家庭の子どもを中傷するようなツイートをして物議を醸したことがある。参院外交防衛委員長のときには審議に遅刻して謝罪した。

     原田義昭環境相は過去に学歴詐称問題で副文部科学相を辞任したほか、歴史認識をめぐっては旧日本軍の「南京大虐殺」に関する政府見解の見直しを求めたことがある。

     桜田義孝五輪担当相も「慰安婦はビジネスだ」との発言を批判されて撤回しており、安倍首相を支持する強硬な右派からの起用が目立つ。

     党人事では、2016年に現金授受問題で経済再生担当相を辞任した甘利明氏を選対委員長に起用した。甘利氏は首相の盟友であり、政権全体で身内重視が強まった印象だ。

     ただし、今回の人事からは、首相が新たな総裁任期の3年間で何を成し遂げたいのかが見えてこない。

     憲法改正に前のめりになっていることは、党内論議のまとめ役となる総務会長と憲法改正推進本部長に側近を起用したことから分かる。

     一方で、麻生太郎副総理兼財務相、菅義偉官房長官、外交・経済閣僚ら内閣の骨格は変わっていない。

     アベノミクスなどの主要政策は継続するとして、これまでに掲げた「地方創生」「1億総活躍」などの看板政策を進める熱意は伝わらない。一時は5人いた女性閣僚は1人となり、「女性活躍」の看板も色あせた。

     首相は「人生100年時代を見据えた社会保障改革を3年で断行する」と明言している。そのためには人口減少・東京一極集中への対策や、消費増税を含む歳入改革などに政府全体で取り組む必要がある。

     首相はきのうの記者会見で「全員野球内閣」と銘打ったが、長期的課題を担える布陣なのかは疑問だ。

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