メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

海上空港

中部、長崎、神戸で災害時マニュアル見直し

 関西国際空港が台風21号の影響で浸水し、大規模停電したことで、関空と同じ海上にある中部と長崎、神戸の各空港が、災害時のマニュアルとなる事業継続計画(BCP)や防災設備について見直しを始めた。専門家は「考えていなかった気象事象が起きている。想定以上のことが起きる前提で復旧計画を立てる必要がある」と指摘している。

     関空が浸水して機能を失い、連絡橋が破損して一時8000人が孤立した事態から4日で1カ月。毎日新聞は、関空と同じ島になっている海上空港の中部▽神戸▽北九州▽長崎--と拡張した4本目のD滑走路が海上にある羽田、東日本大震災で津波により浸水した仙台の計6空港に取材した。

     中部、長崎、神戸の3空港は「同じ海上空港として人ごとではない」(長崎)などとしてターミナルビルの管理などの見直しを始めた。中部は、対岸との連絡橋(1.5キロ)が不通になった際に船で避難することを検討する。長崎は津波の影響が小さい湾の最深部にあるが、改善点がないか点検を始めているという。仙台は「(関空の浸水に)さまざまな教訓があると認識しており、スピード感を持って対応したい」と回答した。

     高潮や津波により、空港島が浸水する想定について、仙台、羽田、中部の3空港が「ある」と回答。ただ、羽田は一部が浸水するとしたものの「建物などへの被害はない」とした。他の空港は「大規模な津波や高潮が起きにくい」(長崎)、「2006年に一度浸水し、その後に護岸をかさ上げした」(北九州)といった理由で想定がなかった。

     関空では先月4日、高潮による浸水で地下にある電源施設が被災し、大規模停電を招いて機能不全に陥った。6空港では、それぞれ電源施設は1~3階にあった。仙台と中部はいずれも1階だが、防潮板や扉の防水化などで施設内部への浸水は防げるという。

     また、外国人利用者への情報提供などソフト面では、羽田は「ターミナルビルの管理者と協力しながら検討する」とし、関空と運営会社が同じ神戸は「多言語拡声機の導入を予定している」とした。

     早稲田大の柴山知也教授(海岸工学)は「建築物は過去の事象を基に設計している。台風などが想定を超えることを前提に、早期に復旧する方法を考えておく必要がある」と指摘。電源施設について「古くからある建物を見直し、地上の2~3階に上げるべきだ」と話す。

     関空の浸水被害を巡っては、国土交通省も全国の主要空港の災害対策について検討委員会を設置し、具体策をまとめる方針。【蒲原明佳、山崎征克、山口知】

    毎日新聞のアカウント

    話題の記事

    アクセスランキング

    毎時01分更新

    1. 安田純平さん 解放の情報 シリアで3年間行方不明
    2. 大量懲戒請求 賛同した女性「洗脳状態だった」
    3. 安田純平さん 妻、会見し救出訴え
    4. 麻生太郎氏 河野外相に「常識を磨かないといかん」
    5. 救命 4階から中2飛び降り、対応の女性教諭に当たりけが

    編集部のオススメ記事

    のマークについて

    毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです