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東京五輪

国支出額が8011億円 国説明の7倍超に

2020年東京五輪・パラリンピック負担額
建設工事が進む新国立競技場=本社ヘリから西本勝撮影

全体支出は3兆円規模か 会計検査院が試算を明らかに

 会計検査院は4日、2020年東京五輪・パラリンピックを巡る国の支出額が8011億円に上るとの試算を明らかにした。これまで国は大会関連予算を1127億円と説明しているが、7倍以上も上回っている現状が浮かんだ。東京都と大会組織委の負担分と合わせると、全体の支出は20年までに3兆円に達する可能性が高い。検査院は国に、施策と大会の関連性を精査して全体規模を示すよう求めた。

 これまで東京五輪・パラリンピックの大会経費は1兆3500億円とされ、東京都と組織委が6000億円ずつ、国が1500億円を負担することで合意。都は別に関連経費として8100億円を見込んでいる。一方、国が公表してきたのは「大会の運営や開催機運醸成に直接資する」などの要件を満たす41事業(2016~18年度予算分)の1127億円だけだった。だが、この額には次世代アスリートの特別強化など多くの関連事業は含まれず、ドーピング対策費なども一部しか計上されていない。

 検査院が各省庁に照会し、国が関連施策として挙げる「セキュリティーの確保」や「暑さ対策・環境問題への配慮」など15分野70施策の支出額を試算。その結果、13~17年度で286事業にまたがり、計8011億円に上った。だが、検査対象はあくまで17年度までに国が支出した金額であり、都以外の自治体の開催費用などを含めると、20年までに全体支出は3兆円規模に膨らむ可能性が高い。

 70施策の中には「クールジャパンの効果的PRの実施」など大会との関係が薄いものが散見される一方で、国立代々木競技場(渋谷区)の改修整備が含まれていないなど線引きがあやふやだ。検査院は「国は施策の基準を整理すべきだ」と求めた。

 このほか、検査院が問題視した個別事業もある。

 文部科学省が12、13年度、日本サイクルスポーツセンターにペダル速度解析機器3台(計1600万円)を購入、無償貸与したにもかかわらず、検査院が実地検査に入る17年までの2年半にわたって全く使用されていなかった▽500人程度必要とされるドーピング検査員が17年度末時点で269人しかいない--など。また、新たに整備が進む新国立競技場(新宿区)についても指摘し、大会後の改修計画や財源が明らかになっていない点も改善を促した。

 内閣官房オリパラ事務局は「指摘の8011億円の中には関連性が薄い事業も多く、すべてを大会関係予算というのは無理がある。どのような対応が可能か、各省庁と検討したい」としている。【渡辺暢】

会計検査院の主な指摘

 ・国による大会関連支出は2013~17年度で8011億円

 ・支出には、大会との関わりに濃淡があるため、整理して公表すべきだ

 ・大会に関連づけた教育などの取り組みで、開催地とそれ以外に温度差がある

 ・ドーピング検査員が大幅に不足しており、語学力も含め養成が必要

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