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北海道地震

発生1カ月 犠牲者の冥福祈る「地震が憎い」

亡くなった滝本卓也さんの自宅跡で手を合わせる、友人の伊部義之さん(50)。「悪いことをしたわけではないのに、なんでこんな目にあわなければならないのか」と話し、肩を落とした=北海道厚真町で2018年10月6日午前6時45分、渡部直樹撮影

 北海道胆振(いぶり)地方を震源とする地震から1カ月が経過した6日朝、震度7を記録し住家470棟が全半壊して36人が死亡した厚真町では小雨の中、犠牲者の知人らが被災地や町役場前に設けられた献花台を訪れ、冥福を祈った。

 大規模な土砂崩れで民家が倒壊し、地区住民34人のうち19人が亡くなった吉野地区。滝本卓也さん(39)の一家3人が死亡した家の跡では午前7時ごろ、滝本さんの農業仲間だった同町富里の農業、伊部義之さん(50)が手を合わせた。「あまりにも悲惨な災害だった。地震が憎い」。伊部さんの田にも土砂が流入した。「これからはい上がっていくしかないが、設備が損壊し来年米を作れるのか心配だ」と険しい表情をみせた。

 午前8時過ぎに町役場前の献花台を訪れた同町軽舞の宮西純子さん(71)は、高丘地区で亡くなった松下一彦さん(63)に対し「これからの厚真を見守ってください」との思いで手を合わせた。

 宮西さんは、松下さんが指揮を執る楽団にクラリネット奏者として所属していた。引退してからも「待ってるからね」と優しく声を掛けてくれたことを思い出すという。宮西さんの家は無事だったが「今でも木々がざわめくだけで地震だと思ってしまう。被災者にとっては、1カ月といっても区切りという思いはない」と話した。

 町によると6日午前9時時点でも、避難者は114世帯274人いる。宮坂尚市朗町長は、午前9時20分ごろから防災行政無線を通じて「地震の深い爪痕で、美しかったふるさとの里山の風景は一変しました。深い喪失感に覆われ途方に暮れている方が多いと思いますが、復旧・復興へ一歩一歩着実に歩みを進め、みんなで再び立ち上がりたいと思います」と町民に呼びかけた。【山下智恵、福島英博】

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