連載

ストーリー

記者が現場を歩き、見て、聞いて、感じながら、ニュースの深層、話題の人々の内面に迫る長編ルポ。

連載一覧

ストーリー

盲導犬と歌う教諭(その1) 共に認め合う日まで

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷

 ギターを抱えたミュージシャンが盲導犬に導かれて登場すると、通りがかりの人たちが足を止め、スマートフォンを向け始めた。

 9月9日の昼下がり。東京・渋谷では、各所で街頭ライブを展開する音楽フェスティバル「渋谷ズンチャカ!」があり、いつにも増してにぎやかだった。京王井の頭線渋谷駅近くの複合施設の1階に設けられたステージ。栗山龍太(りょうた)さん(42)がハーネス(胴輪)から左手を離すと、アンジー(雌、3歳)は慣れた様子で足元に伏せた。

 「僕は今から歌う『リアルビクトリー』を皆さんに届けたくて、きょう渋谷に来ました。パラアスリートを応援するこの歌をぜひ覚えていただき、2020年東京パラリンピックを盛り上げていきましょう」。そう話してから、ギターを弾きながら歌い始めた。

この記事は有料記事です。

残り434文字(全文769文字)

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の特集・連載
すべて見る

ニュース特集