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武田 砂鉄・評『ブルース・ディッキンソン自伝』

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いかにもな破天荒でなく、熟考し模索するロッカー

◆『ブルース・ディッキンソン自伝』ブルース・ディッキンソン/著 迫田はつみ/訳(シンコーミュージック/税別3000円)

 ロックの歴史はさほど長くなく、黎明(れいめい)期のミュージシャンがいよいよ店じまいを始めている現在にあるが、ヘヴィメタルという、肉体に負荷のかかる音楽をプレイし続けてきたバンドは、どうしてもその限界を早めに設定しなければならない。

 スラッシュメタルバンドのスレイヤーは、フロントマンが首を傷めて頭を上下に振るヘッドバンギングができなくなるという、客観的にはコミカルだがバンド的には切実な問題をきっかけに、歴史を閉じる道を選んだ。その人がステージにいてくれればそれでいい、という音楽ではないのだ。

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