連載

特集ワイド

「人だかりがする」ニュースを目指して、読み応え十分の記事をラインアップ。

連載一覧

特集ワイド

「食の断捨離」で生きる力 「もうレシピ本はいらない」著者・稲垣えみ子さん

  • ブックマーク
  • メール
  • 印刷
毎日の食生活について語る稲垣えみ子さん=東京都目黒区のカフェ「アンダーザマット」で、宮本明登撮影
毎日の食生活について語る稲垣えみ子さん=東京都目黒区のカフェ「アンダーザマット」で、宮本明登撮影

 書店員らが選ぶ「料理レシピ本大賞」が先月発表され、大賞や入賞となった本を見て驚いた。「食卓のメインディッシュはみそ汁でいい」と言い切ったり、料理の手ほどきどころか、手の抜き方を指南したりする本が目立つ。世はグルメ情報で花盛りなのに、特別なごちそうの魅力が薄れてきているのか?【鈴木梢】

 料理の簡素化が目立つ受賞本の中で、ひときわ目を引くのが「エッセイ賞」に輝いた「もうレシピ本はいらない」。主催者に挑戦状をたたきつけるかのようなタイトルを見て、おそるおそる手に取った。著者は元朝日新聞記者の稲垣えみ子さん(53)で、早期退職後は無駄なものを持たない断捨離ライフを送っている。食生活の基本はご飯、みそ汁、漬物。準備に10分、1食200円で作れるという。

 トレードマークのアフロヘアにすっぴんの稲垣さんは、さっぱりとした表情で話し始めた。「共働きが増え、台所に立つ女性の負担は限界点に達していると思うんです。食べることに悩み、料理することに苦しんでいる。仕事と家事で時間がないのに、周りはSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)ですてきな食卓を紹介しているから、手作りしないと後ろめたくなる。追い詰められて配食や家事代行サービスに頼る前に、自分の…

この記事は有料記事です。

残り2314文字(全文2840文字)

あわせて読みたい

この記事の特集・連載
すべて見る

注目の特集