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公明党の立ち位置は 安倍政治の補完が目立つ

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 公明党の山口那津男代表(66)は先月末の党大会で6選され、在任10年目に入った。党内では安定したかじ取りが評価されているが、「安倍1強」体制での存在感は薄い。

 自民党は現在、衆参両院で単独過半数を占める。公明党の議席数は衆院で自民党の1割、参院で2割にすぎない。それでも連立を組んでいるのは、選挙で互いの票に頼る協力関係が深くなっているからだ。

 公明党は「安倍色」の強い法案成立に協力してきた。特定秘密保護法、集団的自衛権の行使を容認する安全保障関連法、共謀罪新設の改正組織犯罪処罰法、カジノ解禁の統合型リゾート(IR)実施法などである。

 いずれも世論には強い抵抗があった。一部に修正を加えるなど、その努力は理解するが、公明党が日本をどんな国にしたいのかという一貫したメッセージは見えにくい。

 連立の意味が、自民党の議席を補完する役割から、票の補完組織に変質し、今や安倍政治の補完勢力になってしまっているかのようだ。

 昨年の衆院選比例代表では、今の選挙制度で初めて得票数が700万の大台を割った。長期低落傾向への危機感から組織防衛を優先し、「人間主義」「平和」「大衆福祉」といった結党以来の原点からかけ離れているとの批判は党内にもある。異例の態勢で臨んだ沖縄県知事選は与党候補が大差で敗れた。

 自民党内が一色に染まりやすいからこそバランサーの役割を果たすべきではないか。モリカケ問題では率先して安倍晋三首相をいさめてほしかった。公明党として麻生太郎財務相に財務省不祥事の責任を問う声が尻すぼみになったのは、来年の参院選協力を見越してのことだろうか。そうだとしたら、間違いだ。

 安倍首相は憲法改正手続きを急ぐ考えを表明している。山口代表は慎重な立場だが、これまでの連立運営の実績から、自民党は強引に進めようとするかもしれない。公明党は長い連立の経験と知恵を元に、原点の理念を生かせるだろうか。

 6期目の山口体制は、幹事長が9年間務めてきた井上義久氏(71)から斉藤鉄夫氏(66)に代わるなど、世代交代も視野に入れ始めた。来年の結党55年に向けて、公明党の独自性が一層問われることだろう。

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