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余録

鉄道会社が列車の5分遅れを「おわび」し…

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 鉄道会社が列車の5分遅れを「おわび」し、ニュースになった。理由は遅延の原因だ。「駅で停車中、車内のトイレに入った運転士がドアの故障で閉じ込められた」▲イギリスでの出来事だが、意外にも「正直でいいね」と好評だったそうだ。鉄道発祥の国ながら、遅延や運休は日常茶飯事。機械的な「おわび」を連日浴びているせいかもしれない▲そんな彼らに、こちらの「おわび」は想像を超えるものだったのだろう。英メディアがこぞって伝えたのは、昨年、今年と日本で相次いだ「定刻前の発車でおわび」である。しかも早過ぎた時間は、20秒と25秒だった▲イギリス人には神業のような日本の鉄道サービスも、自国では遅延の増加で「鉄道輸送の信頼性に懸念が生じる事態」(国土交通省の審議会)らしい。そこで首都圏鉄道の遅延を調べたところ、原因の大半が鉄道会社の外にあった。10分未満の遅れでは、無理な乗車や急病人など乗客要因が約9割という▲30分以上では、最多が自殺で4割超、次が線路立ち入りで2割超。台風や地震など自然災害は1割未満だ。定時と安全を両立させる苦労は、人手不足も加わり、増す一方だろう。現場に過度な負荷とならねばよいがと願う、きょう10月14日は「鉄道の日」だ▲1872年のこの日、日本初の鉄道が新橋-横浜間で開業した。支えたのはイギリスの技術と人材である。「過去12年で最悪」という列車遅延でうんざり顔の現代イギリス人に耳打ちしたら、どんな反応があるだろう。

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