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女性の生きづらさに迫る3作品 理解と自由の風吹く未来へ 日常の圧力、仕事の鬱屈、強制わいせつ問う

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新作『大人は泣かないと思っていた』が刊行された作家、寺地はるなさん=2018年9月6日大阪市北区で、内藤麻里子撮影
新作『大人は泣かないと思っていた』が刊行された作家、寺地はるなさん=2018年9月6日大阪市北区で、内藤麻里子撮影

 相次ぐセクハラ、入試であらわになった女子受験生差別など女性の地位はまだ弱く不安定。そんな現代社会に生きる女性たちに迫った小説2作と、漫画1作が異彩を放っている。現実を暴き出されて暗然としたり、背中を押してくれたり、作家それぞれの角度から紡いだ物語は心にいろいろな爪痕を残す。【内藤麻里子】

 寺地はるなさんの『大人は泣かないと思っていた』(集英社)は、九州の農協勤務、32歳独身男を軸に、酒席ではお酌するのが当然視される女性社員、家で夫に威張られる一方の妻ら周辺の人々との交流を描く。日常にある女性への圧力を巧みに織り込んだ。

 男性主人公にしたのは意味がある。「そうしないと、女性が受ける不当な扱いを書いても男性が自分たちの問題と捉えてくれない。女性が異議申し立てすると、男性は責められたと思いがち。でもこの問題は必ず男女セットで考えるべきです。女性の生きづらさが弱まれば、男性のそれも弱まるはず」。主人公はお酌圧力に気づき、お菓子作りが趣味という柔軟さが身上。女性たちも圧力に対して行動に出るなど、少しずつ変わることで自由な…

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