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短歌月評

異端から正統へ=加藤英彦

・わが暮らす街が好きだといふ ひとの匂ひの残る布団を干せり 小佐野彈

 香(かぐわ)しい相聞歌である。古来、相聞は恋の歌として多くの人々に愛唱されてきた。仄(ほの)かに恋人の匂いを残す布団は、陽ざしをあびて昨夜のあえかな記憶とともに柔かく膨らんだろう。

 昨秋、小佐野は短歌研究新人賞を受賞、右は今年上梓した第一歌集『メタリック』にある。この恋人も作者も男性だが、洋の東西を問わず文学に同性愛の歴史は古い。彼は、少年期から自らのセクシュアリティに激しく懊悩(おうのう)し苦しみ続けたという。

 私たちは男女いずれかの性にカテゴライズされることで自らを確認するが、実は社会が同性愛者を異類として排除しだすのは明治以降の話である。

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