米の収穫が終わった関東地方にある棚田を訪ねた。頂上から見下ろす400枚近い棚田は圧巻だった。この地では、地元の農家らが棚田保存会を起こし、都市住民にオーナーになってもらうなど、活発な農村都市交流をおこなっている。棚田オーナーとは年会費を納めた消費者が、割り当てられた棚田の作業に参加し、収穫米を得られる仕組みだ。メディアを通じ棚田の存在を知った、環境保全への関心が高い人がオーナーになっているという。
保存会を率いてきた60代後半の代表の後継者はまだ決まっていない。このまま現れなければ、やがて棚田は荒れてしまうのか。こちらの曇った表情を察知したのか、代表がこう言った。「後継者が現れるかどうかは、国民次第だ」。つまり、棚田を守る意義を理解し、応分の協力をする人々がさらに増えれば、背中を押されて後継者は現れる。農業後継者を生み、育むのは農業者だけでなく、消費者もその一端を担っているという代表の言葉…
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