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象徴として

国民と苦楽を共にする陛下の「平成流」を支え続けた歩みをたどる。

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第3部 美智子さまの歩み/中 強い意志、自ら社会へ

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 2017年7月1日、皇后さまは東京・高田馬場にある日本点字図書館を訪ね、出迎えたバイオリニスト、和波孝禧(たかよし)さん(73)に歩みよられた。右手を取ると「和波さん、美智子です。ごきげんよう」とあいさつした。

 和波さんは目が見えないため、皇后さまはいつも名乗ってから言葉をかける。図書館を訪れたのは、点訳した楽譜を共有する点字楽譜利用連絡会(点譜連)の集いに参加するためだった。点譜連は、皇后さまの支援をきっかけに誕生した。

 皇后さまは1999年8月、親交のある和波さん夫妻を住まいの皇居・御所に招いた。和やかにピアノを練習した後の会話の中で、「私の著書の収益を点字楽譜の普及に役立てられないでしょうか」と話したという。ボランティア頼りで広まりにくい現状を知っていた。

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