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KYB

改ざん 免震装置7割基準値外 最大42%ずれも

 油圧機器メーカーKYBと子会社による免震・制振装置の検査データ改ざん問題で、両社が出荷した免震オイルダンパーのうち、7割以上が国土交通省や顧客が指定した基準を満たしていない疑いがあることが、KYBへの取材で明らかになった。中には、性能検査で基準値と40%以上もずれがある不適合品もあった。

     KYBによると、不正は2000年から続いていた疑いがあり、免震ダンパーは計1万369本が出荷された。このうち、不適合品やその疑いのある7550本が903物件に納品されていた。制振ダンパーは2万779本が出荷され、問題のある3378本が83物件に使われていた。986物件のうち、検査データが残っていない576物件について、同社が調査している。

     免震ダンパーは、地震の力を減衰させて建物に伝わる揺れを弱める機能がある。基準値よりもプラス側にずれるとダンパーの動きは硬くなり、建物に揺れが伝わりやすくなる。逆に、マイナス側にずれると、ダンパーは柔らかくなり揺れ幅が大きくなる。国交省基準では、基準値からプラス・マイナス15%のずれを許容範囲と認めており、顧客との契約では同10%が一般的という。

     KYBが、検査データが残っている製品を抽出して調べたところ、免震用は、国交省基準よりプラス16・0~同42・3%の製品が出荷されていた。国交省は制振用の基準を定めていないが、顧客が求めた基準と比べマイナス17・9%とプラス20・5%の製品が確認された。国交省は「震度7程度の地震でも耐えられる」としているが、同社に製品の交換を指示した。

     不適合の免震・制振ダンパーは00~07年はKYBが、07年以降は子会社のカヤバシステムマシナリー(KSM)が製造した。9月19日にKYBから不正の申告を受けた国交省は今月10日、津市にあるKSMの工場に立ち入り検査を行い、品質管理態勢などを確認したという。【花牟礼紀仁】

    物件名、あす公表

     問題のある免震・制振ダンパーが使われた疑いのある施設名や所在地について、KYBは情報を明らかにしていない。混乱が広がるなか、多くの自治体は国交省からの情報提供などを基に同型のダンパーが使われた施設名を自主的に公表。原子力発電所の関連施設や行政庁舎、東京オリンピックの会場施設などが含まれている。同社は17日、所有者の了解が得られた物件名を19日午後に公表すると発表した。【大久保昂】

      ◇

     共同通信の17日午後9時半時点の集計では、不正が疑われる装置の導入を公表するなどした自治体は19都道府県と39市に上った。

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