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象徴として

国民と苦楽を共にする陛下の「平成流」を支え続けた歩みをたどる。

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象徴として

第3部 美智子さまの歩み/下 繊細で率直な言葉

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静養先の葉山御用邸近くで地元住民らと交流される天皇・皇后両陛下。お二人の歩みは皇室と国民の距離を縮めた=神奈川県葉山町で、小川昌宏撮影
静養先の葉山御用邸近くで地元住民らと交流される天皇・皇后両陛下。お二人の歩みは皇室と国民の距離を縮めた=神奈川県葉山町で、小川昌宏撮影

 皇后さまは毎年、10月20日の誕生日に、宮内記者会の質問に答える形で1年を振り返る文書を公表される。視覚障害者の駅での転落事故に「悲しい事例の増えぬよう、努力していくことも大切」と言及するなど、災害や事件事故、スポーツなど話題は多岐にわたる。

 昨年は国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」のノーベル平和賞受賞に触れた。「日本の立場は複雑」と前置きし、「長いながい年月にわたる広島、長崎の被爆者たちの努力により、核兵器の非人道性、恐るべき結果等にようやく世界の目が向けられたことには大きな意義があった」と記した。核兵器禁止条約を批准しない政府がICANと距離を取る中、平和のために活動する人々をたたえた。

 誕生日の文書以外にも、講演録や和歌集が国内外で出版されるなど、言動は多くの人の関心の的になってきた。しかし、皇太子妃としての昭和の約30年と皇后としての平成の約30年について、元側近は「葛藤や苦悩の連続だっただろう」と話す。

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