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まずは80年前の話です。
日中戦争(事変)の発生から2カ月後の1937年9月、日本は「連勝」報道に沸いていました。軍隊に入る村の若者を見送るために国鉄垂井駅へ向かっていた村人たちの行列で、不破郡岩手村(現・垂井町岩手)にある真宗大谷派の明泉寺住職、竹中彰元(しょうげん)が「戦争は罪悪である」と発言しました。さらに翌月、近隣の僧侶たちが集まった場で「このたびの事変について、自分は侵略のように考える」と宣言しました。
誰もが「聖戦」だと聞かされていた時代です。彰元は警察に逮捕され、陸軍刑法第99条違反(造言飛語罪)で禁錮4カ月、執行猶予3年の有罪判決が翌年4月に確定しました。大谷派も、「布教使」という資格を取り上げるなどの処分を下しました。
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