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山田稔さん

はるけき思い出を筆に 随筆集『こないだ』を刊行した仏文学者

最新の随筆集『こないだ』を出した作家、山田稔さんが案内してくれたのは、可愛らしい外観の喫茶店だった=京都市左京区の喫茶店「カダナ」の前で

 17日に米寿(88歳)を迎えた作家で仏文学者の山田稔さん。今夏に刊行した随筆集『こないだ』(編集工房ノア)の評判がいい。自らの半生を顧みながら恩師や知己の記憶を静かにたぐり寄せるのだ。【有本忠浩】

 今月半ば、鴨川に合流する高野川が近くを流れる京都・下鴨でお会いした。「行きつけの喫茶店があります。少し歩きましょうか」。帽子にジャケット姿。背筋を伸ばしゆっくり歩く。市井にたたずむ賢老人の趣だ。

 最初に世に知られた山田さんの本が1966年刊の『スカトロジア(糞尿譚(ふんにょうたん))』。古今東西の文学に見る糞尿趣味を、著者の旺盛な好奇心が自在にくみ取った。軽妙で反逆精神に満ちている。挿画は作家の富士正晴。山田さんは富士について、「生活の態度や執筆への心の傾きを含め最も影響を受けた人」と話す。「富士さんはぎりぎりの生活でも時流に迎合する文章を書かなかった。若い私が、新聞に寄稿した文章を見つ…

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