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今週の本棚・新刊

『対訳 フロスト詩集』=川本皓嗣・編

 (岩波文庫・842円)

     ポー、ホイットマン、ディキンソンの詩選に続いて、本書はアメリカ詩人選の第四弾である。「国民詩人」として知られるロバート・フロストの代表的な詩作の原文は編者による名訳とともに収録されている。

     フロストの詩はニューイングランドの自然を描くものが多い。ニューイングランドは単なる地名だけではない。独立、勤勉、揺るぎない信仰心、倹約な生活態度、厳しい自然に立ち向かう姿勢など、アメリカ精神を連想させる言葉になっている。ラルフ・ウォルドー・エマーソンやヘンリー・デイヴィッド・ソローの系譜において読むと、フロストの詩に込められている深い意味や、なぜアメリカの読者を感動させたかがより一層わかる。実際、ニューイングランドの観光地には三人の作品がいまも販売されているほど人気が高い。

     本書の冒頭には詩人の紹介があり、巻末には丁寧な作品解説が収録されている。やさしい表現ながら、幽遠の趣を表すフロストの詩は一作ごとに詳細な注釈がついており、字句の意味のみならず、詩の表現法を理解する道案内になっている。上質な通釈は巻末の解説とともに編者の博識ぶりの一端を示している。(競)

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