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がんドクトルの人間学

超高齢社会の死生観=山口建(県立静岡がんセンター総長)

 超高齢社会が訪れた今、自らの生き方や死に方について考える機会が増えています。医療スタッフには、職業柄、病気や死への向き合い方という狭い意味での死生観が求められます。医療スタッフの多くは健康で、病気を経験していませんが、誰に教わるわけでもなく、日々の患者との交流の中で、自分なりの死生観を育んでいます。私自身は、主に進行がん、再発がんの治療を担当していたので、患者の最期をみとる段階で、医師としての死生観に基づき、多くの判断を下してきました。

 例えば、病状が悪化し、死が間近になった患者の診療では、残された時間をどのように過ごし、避けることができない死にどう対処するかという患者自身の思いを尊重せねばなりません。けれども、このような場面で、自分の意思を明確に述べることができる患者はごくわずかです。「私には考えることができません。すべて先生にお任せします」と言われることも多く、「いや、これは患者さん自身の問題です」とも言い返せず、自らの死生…

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