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北海道地震

母を奪った東日本大震災、笑顔をくれた人たちへ 11歳、今度は私が 釜石の児童ら募金活動「勇気と元気届けたい」

藤原菜穂華さん(左から2人目)らの呼びかけに応えて北海道の子どもたちへのメッセージとお金を託す釜石市や大槌町の小学生ら=岩手県釜石市大町で2018年10月21日、中尾卓英撮影

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 東日本大震災で大きな被害を受けた岩手県釜石市の小学生ら18人が21日、9月の北海道胆振(いぶり)東部地震で被災した子どもを支援する募金活動を始めた。呼びかけたのは、震災の津波で自宅が全壊し、母知穂さん(当時24歳)が犠牲になった釜石市立鵜住居(うのすまい)小5年、藤原菜穂華(なおか)さん(11)。春休みに北海道を訪れて、現地の子どもたちに思いを伝えるつもりだ。【中尾卓英】

     まちが一年で最もにぎわう「釜石まつり」の会場で21日、菜穂華さんは同級生らと募金への協力を呼びかけた。「がんばって〓」といったメッセージとともにこの日集まった浄財は16万8067円。活動は来春まで続ける予定だ。

     菜穂華さんは北海道の地震翌日の9月7日、学校の授業で作文を書いた。

     <釜石に地震があった時に、支援をしてくれたり釜石に来てくれたりした北海道の方から、『こわい』『みんなに会いたい』『助けて』という声が届きました。(中略)私たちも北海道のみなさんに勇気と元気の支援を届けたい>

     2011年3月、3歳だった菜穂華さんは祖母と買い物に出かけた岩手県内陸部で地震にあった。釜石市内にいた建設会社員の父(35)、1歳半だった妹(8)と小学校体育館に避難し、母親が津波に流されたことを知った。母親は今も行方不明のままだ。

     菜穂華さんは震災直後の11年春、釜石市出身で当時自然体験学校を開く北海道のNPO法人スタッフだった柏崎未来さん(33)と顔見知りになった。柏崎さんは北海道の学生やボランティアとともに避難所で子どもたちの遊び相手などをした。その後帰郷し被災地の子どもを支援する法人の副代表に就任。仮設住宅で放課後教室を開き、子どもたちと交流を続ける。

     今回の募金は、当時釜石に駆け付けた北海道住民のメッセージを読んだ菜穂華さんが、作文にして柏崎さんに見せたことが発端だ。集めたお金は連携する札幌市のNPO法人を通し、子どもたちの居場所づくりなどに役立てる。

     菜穂華さんは今年6月、仮設住宅から再建した自宅に移り、父と継母(26)、妹3人と暮らす。「3歳だった私は、たくさんの友達やかっこいい大人と出会える『居場所』があったから笑顔を取り戻せた。北海道の被災地で今はつらいことがたくさんあっても、一日一日を大切に生きてね。笑顔を取り戻せる日がきっと来るから」。まつり会場で菜穂華さんはきっぱりと語った。

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