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水説

一人称の歴史=福本容子

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 「私の気持ち」という表現に不思議な新鮮さがあった。一人称で、しかも「気持ち」を語っていた記憶があまりなかったからだ。

 白川方明(まさあき)・前日銀総裁の著書である。今月出版された「中央銀行--セントラルバンカーの経験した39年」は、いたるところに「私」という白川さんが登場する。

 日銀時代は組織の決定内容などを、代表して説明する立場だったから、「私」が出る余地はほとんどなかった。

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