いじめ最多41万件 進む把握、解決直結せず 指導力不足、悪化の例も
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文部科学省が25日に公表した問題行動・不登校調査で、2017年度に認知されたいじめが41万4378件と過去最多を更新した。いち早く「いじめの芽」を摘むため、文科省は学校がいじめと判断すべき項目を増やしており、前年度に続く大幅増となった。文科省は「初期段階でいじめを見つけられている」と前向きに評価するが、被害者の心身や財産に影響を及ぼす「重大事態」は前年度比78件増の474件と、早期発見が必ずしも解決につながっていない現状も浮かび上がった。都道府県の対応にも温度差があり、課題は残されている。【仲村隆、水戸健一、金秀蓮】
「(自殺した児童は)以前もいじめを受けていた。学校も把握しており、組織的に注意深く様子を観察し、対応すべきだった」。埼玉県鶴ケ島市で17年11月、小学6年の女子児童(当時11歳)が自殺した。市教育委員会はいじめ問題調査審議会を設置。18年3月にまとめた報告書は「(同級生の)いじめが原因と推認できる」とした上で、最悪の事態を回避できなかった学校の対応を批判した。
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