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暴虐の傷痕

イラク・IS後 安らぎ砕かれ

激戦地となり、多くの建物が破壊されたモスル旧市街。かろうじて原形をとどめた建物の1階で小さな飲食店が営まれ、子どもを抱いた男性らが談笑していた。街は至る所にがれきが散乱し、車やバイクが通るたびに粉じんが舞った=イラク・モスル旧市街で

 <2018世界子ども救援キャンペーン>

 爆撃や砲撃で傾いた建物がもたれ合い、一部は道路までせり出していた。がれきの街を歩いていると、平衡感覚を失いそうになる。建物の2階に取り付けられたエアコンの室外機は焼け焦げて、ゆがみ、電源コードの切れ端がつららのように垂れ下がっていた。

 イラク北部の主要都市モスルの旧市街。過激派組織「イスラム国」(IS)とイラク軍などの激戦地となった。今年で40年目を迎えた毎日新聞と毎日新聞社会事業団による「世界子ども救援キャンペーン」の取材で今年8月、足を踏み入れた。ISから奪還され1年が過ぎ、人々が少しずつ戻り始めていたものの、復興にはほど遠い惨状が広がっていた。

 2003年のイラク戦争以降、前身組織の頃から社会の混乱に乗じて勢力を広げていったIS。14年6月には主要都市モスルを占領した。一時、イラクや隣国シリアにまたがる広域を支配し、殺人や拉致、レイプなど暴虐の限りを尽くした。昨年12月、イラク政府はISとの戦いに「勝利」を宣言。だが、人や街に刻まれた傷はあまりに深く、今も癒えていない。【文・千脇康平、写真・木葉健二】

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