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米中貿易摩擦、サウジと欧米の対立…懸念高まる
25日の日米株価が大幅に下落したのは、米中貿易摩擦が景気に与える悪影響が、現実味を帯びてきたためだ。記者殺害を巡るサウジアラビアと欧米諸国との対立など、国際情勢を巡る不安も増しており、市場の楽観論は急速に後退している。
「足元の景気の勢いは、明らかに弱まっている」。株価急落に見舞われた25日、日銀幹部の一人は、厳しい表情を見せた。24日の米ニューヨーク株式市場でダウ工業株30種平均が600ドルを超える大幅安となったのに続き、25日の東京市場でも主要銘柄が総崩れとなり、日経平均株価の下落幅は800円を超えた。
最大の原因は「貿易戦争の影響が顕在化しつつある」(米アナリスト)との懸念が台頭したことだ。建機大手キャタピラーや半導体大手テキサス・インスツルメンツが23日の7~9月期決算発表で、慎重な通期業績見通しを公表。いずれも中国市場で展開する企業だけに「中国経済の失速の影響が企業業績に表れ始めた」(楽天証券の窪田真之チーフストラテジスト)との懸念が広がった。さらに米連邦準備制度理事会(FRB)が24日公…
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