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きりたんぽ鍋を出す郷土料理店の看板に明かりがともる秋田市の歓楽街、川反(かわばた)。風格ある木の扉を開けると、そこには銀座があった。
ボトルが壁一面に並ぶバックバーを背に、白いバーコート姿の佐藤謙一さん(70)がシェーカーを振る。東京・銀座で知られたバー「ル・ヴェール」を、生まれ故郷の秋田に移して10年目になった。
日活映画に登場するバーテンダーに憧れ、高卒後に東京のバーで働き始めた。帝国ホテルの求人を見つけて迷わず飛び込むが、一流の味を知る常連はなかなか認めてくれない。先輩が作るカクテルのレシピをトイレでメモした。
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