ガンジス川のほとり、バラナシ。昔はベナレスと表記したところと申し上げれば思い当たる方も多いでしょう。映画でいえば、ほら、「大地のうた」3部作の主人公オプーが少年時代を過ごしたのがこの町。限りある地上の生が永遠の時と出合うような聖地です。
で、この映画、筋書きだけを要約しますと、死の迫る男が、息子とともにその聖地バラナシに行き、自分が死ぬ時を静かに待つというお話です。これだけだと、インド世界の伝統に寄り添うような物静かで威厳のある作品になりそうですが、まるでそうじゃない。古いインドと新しいインドが出合い、ぶつかるようなお話です。
老境に入ったダヤが、夢を見た。その夢は自分の死期を告げるものだと確信したダヤは、息子、息子の嫁、そ…
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