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平松 洋子・評『キャバレー、ダンスホール 20世紀の夜』

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大人の社交場は妖しい輝きを放ち続けている

◆『キャバレー、ダンスホール 20世紀の夜』今井晶子、奥川純一、西村依莉・著(グラフィック社/税別1800円)

 キャバレー。

 ダンスホール。

 この響きだけで、ふわっと浮足立つ。星屑(くず)みたいな煌(きら)めきを感じるのは、非日常の空想や妄想もいっしょにふくらむからだろうか。

 A5判変形176ページ、オールカラー。日本各地のキャバレーやダンスホールを記録した写真集である。コンパクトな一冊のなかに詰まっているのは、ゴージャスな時間。派手とか過剰とかムダとか、そんな言葉にどれほどの意味があるのかと思えてくるぶっちぎりの濃密さ。いっぽう、思う。平成も幕を閉じようとしている今、最盛期をとうに過ぎたエンターテインメント空間が残存するのは奇跡だ、と。銀座の名キャバレー「白いばら」…

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