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辺野古工事再開

政権に怒り 「寄り添う」何だったのか

米軍キャンプ・シュワブのゲート前で工事再開に反対する県民ら=沖縄県名護市辺野古で2018年11月1日午前9時55分、佐野格撮影

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への県内移設に向け、政府が1日、2カ月ぶりに工事の再開に踏み切った。「『県民に寄り添う』という言葉は何だったのか」。9月の知事選で改めて示された沖縄の民意を一顧だにしない安倍政権に対し、移設計画に反対する市民が陸からも海からも怒りの声を上げた。

 辺野古沿岸部の埋め立て予定海域周辺では1日朝から、立ち入り禁止区域を示すフロート(浮き具)の設置作業が進められた。海上保安庁が警戒に当たる中、カヌーや船に乗った人たちが抗議した。

 「工事をやめろ」と声を張り上げた名護市の桑城孝朗さん(45)は「安倍晋三首相の『県民に寄り添う』という言葉は何なのか。県民の思いを無視している」と怒りを隠さなかった。昨年からカヌーで抗議活動を続ける柴田鉄也さん(31)はこの日、海上で2度、海上保安庁に一時拘束されたという。「工事の再開は許されない。政府に諦めさせるため、体を張って訴えていくしかない」と話した。

 辺野古の米軍キャンプ・シュワブのゲート前にも約80人が座り込んだ。那覇市の知念好枝さん(61)は「私たちは沖縄戦で捨て石にされ、基地を押しつけられている。今は再び捨て石にされるかどうかの瀬戸際だ。子や孫のために平和な沖縄を残したい」と訴えた。

 一方、シュワブのゲート前から少し離れた辺野古の漁港。漁業の男性(40)は「基地はもう受け入れざるを得ないでしょう。どうすれば基地と良い形で共存していけるかを考えなくてはいけない」とつぶやき、埋め立てに向けた作業が再び始まった海を見つめた。

 沖縄が求める「対話」に応じることなく、辺野古の海の埋め立てに突き進む政府の姿勢に対しては、移設を容認してきた人たちも複雑な思いを抱える。

 浦添市の建設業、大城次男さん(71)は「工事再開には複雑な思いもあるが、辺野古以外の代替案がない現状ではやむを得ない」と指摘。「玉城デニー知事はただ反対するのではなく、第三の案を示すなど政府と交渉すべきではないか」と語った。

 街のど真ん中に普天間飛行場を抱える宜野湾市の元市議、比嘉憲康さん(60)は移設を容認する立場だったが、「今は対話の時期」として知事選から約1カ月後の工事再開に強く反発する。「反対の民意がはっきり示されているのだから、政府は辺野古以外の代替案を探るなど県民の側に歩み寄る誠意を示すべきだ」と強調した。【佐野格、比嘉洋】

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