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エンタメ小説・今月の推し!

現代の悪意 戦後生き抜く

 相場英雄という作家は、時代をリアルタイムに描き出すため、生すぎないかと危ぶむほど紙一重の設定をすることも辞さない。『血の雫(しずく)』(新潮社)は腰が据わっている。今回あぶりだすものの一つはインターネット社会の悪意。もう一つはネタバレになるので言及できないが、それこそがこの小説の核心であり、作家の覚悟のほどを見せつける。不条理に傷つけられた人の逆襲を徹底したエンターテインメントに昇華した。

 25歳のモデル、45歳のタクシー運転手、子供の見守り隊を務める老人が被害にあう連続殺人事件が発生する。しかし彼らに接点はない。謎を追うのはネットでたたかれ精神を病んだ過去をもつ捜査一課の田伏と、サイバー犯罪対策課から異動してきた長峰。ところが犯人が犯行声明を出す。ネットを悪用した新型犯罪と悪意を垂れ流す匿名の人々、ネットメディアが絡み合い濃厚な物語が展開する。

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