メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

ストーリー

早世の数学者、長尾健太郎さん(その2止) 数学の申し子の31年

英オックスフォード大に研究員として招かれ、充実した研究の日々を送っていた長尾健太郎さん。一方で頻繁に日本に帰国し、検査や治療も受けていた=遺族提供

 ◆華やかな実績の陰、15歳から闘病

病床にいつも問題

 

 全国から集まった小中学生が頬を紅潮させ、その隣で両親や祖父母はもっと興奮した顔をしていた。8月19日に東京・渋谷であった、平成最後の大会となる算数オリンピックの表彰式。

 小学3年生以下の部の最優秀者に贈られる「長尾賞」に決まった浜松市の桜井純之介さん(9)は、はにかみながらトロフィーを受け取った。同賞は早世した数学者、長尾健太郎さん(2013年、31歳で死去)の業績をたたえ、14年に設けられた。表彰状を授与したのは長尾さんの父二郎さん(69)だ。壇上から子供たちに、「この中でいったい何人の方が数学の道に歩まれるだろうか」と目を細めて語りかけた。

 算数オリンピックは「算数の分野で思考力と独創性を競う」と銘打ち、毎回数千人が参加する。運営する算数オリンピック委員会の若杉栄二理事長(74)によると、長尾さんは小学6年だった1994年の第3回大会で入賞し、中国・北京であった算数大会に招待された。そこで著名な数学者と面会した記憶は長尾少年の心に鮮やかに刻まれ、3年後に国際数学オリンピックに挑み、数学を生涯の仕事とする原体験となった。

この記事は有料記事です。

残り4573文字(全文5070文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 「結婚は認める」しかし… 秋篠宮さま、重い立場に複雑 「見える形」での説明求める

  2. 「多くの人が納得し喜んでくれている状況ではない」 秋篠宮さま会見全文

  3. 「親としては尊重。結婚を認める」 秋篠宮さま、眞子さまの思い表明に

  4. 「菅語」を考える 論理的でない受け答え「首相の器ではない」 上西充子法政大教授

  5. 呼吸困難や倦怠感…実は深刻なコロナ後遺症 病院で相手にされず 医師「国は対策を」

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです