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黒武御神火御殿-三島屋変調百物語六之続

/94 第二話 姑の墓=宮部みゆき 題字・絵 藤枝リュウジ

 話はあんまりしなかった。このひととき、四人でこの景色を眺めていることの幸せに、やっぱり言葉は要らなかったのだ。

 片付けて引き揚げるときは、丸太の階段の降り口の手前に並んで、みんなで墓所に向かって頭を下げた。

「至りませんが、お清めをさせていただきました」と、お母ちゃんが声をあげた。

「明日は村の衆が花見に参ります。天下一の眺めの、天下一の花見になりますよう祈念しながら、わたしどもは引き揚げさせていただきます」

 そして合掌した。与之助とお恵、お花もそれに倣った。

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