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北海道地震

停電で7市サーバー止まる 情報発信に課題

地震から17時間近くたっても停電が続く地域が広がる札幌市=同市中央区の旭山記念公園から9月6日午後7時50分、貝塚太一撮影

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 9月6日の北海道地震から今月6日で2カ月。初の全域停電「ブラックアウト」で道内35市のうち7市が自家発電機で十分な電力を得られなかった結果、インターネットで情報発信するのに使う庁舎のコンピューターサーバーを動かせなかったことが毎日新聞の調査で分かった。今回のような広域停電を想定していた市もなく、専門家は「自治体は停電の大規模化や長期化を念頭に置いた対策を講じるべきだ」と指摘する。【真貝恒平】

    職員スマホで対応

     北海道は地震後、離島以外はすべて停電し、ほぼ全面復旧されるまでに2日かかった。

     全35市に停電時の対応を尋ねたところ、伊達市と赤平市は古い発電機が動かせず、庁舎のサーバーを使えなかった。江別市など4市は小型発電機を起動したが、サーバーがダウンするなどのトラブルがあった。網走市は所有する大型の自家発電機2台を災害対策本部で使用し、サーバーには回せなかったという。

     7市は「停電時間が短く混乱はなかった」とし、サーバーが動かなかった代わりに広報車を走らせ、職員個人のスマートフォンを市ホームページにつなぎ一定の情報は発信した。ただ、早期の発信や十分な更新は難しくなっただけに、「長期の停電を想定すると、自家発電機の充実は急務」などの声が上がる。

    教訓生かした市も

     28市は停電中にホームページやツイッター、フェイスブック、ラインで避難所開設などを伝えた。民間の個人がソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で生活に役立つ情報を流すケースもあったが、逆に「市内で断水が起きる」「大きな余震が起きる」といったデマも広まり、旭川市や苫小牧市など7市が「ネットで打ち消し情報を発信した」と回答した。

     準備を整えていた市もあった。2012年11月の暴風雪で最大40時間の停電に見舞われた室蘭市は発電機を整備し、今回は大小34台を使って庁舎で使うパソコンやサーバー、避難所の照明などの電力を賄った。燃料電池自動車も導入し、うち1台は避難所への電気供給に活用した。

    防災計画に備えなく

     ただ35市とも広域停電への備えを地域防災計画の中に盛り込んでいない。札幌市は最も被害が大きいと見る「月寒断層」での地震でも停電戸数は「最大18%にとどまり、2、3時間後に停電率は6.2%になる」と想定していた。今回のブラックアウトを受けて、小樽市など3市が「今後計画を見直す必要がある」と答えた。

     首都大学東京の中林一樹名誉教授(都市防災学)は「停電時に司令塔となる庁舎でどれだけの電力が必要か、各自治体は検証する必要がある」と指摘。「真冬の大停電だったら被害の大きさは全く違っただろう。特に北海道では真冬を想定したシミュレーションを実施すべきだ」と話した。

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