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ネット無料画像

利用に注意! 自治体が使用、多額請求も

ネット画像利用で著作権使用料を請求された自治体と、支払い状況

 「無料(フリー)」のキーワードでインターネット検索したイラストをダウンロードして広報誌などに使用したところ、後から著作権使用料を請求されるケースが全国の自治体などで相次いでいる。無料をうたうサイトから自由にダウンロードできても、使用範囲は個人的なものに限られるといい、専門家は「チラシなどに掲載すると使用料を請求される場合がある。利用の際は必ず確認して」と呼び掛けている。

 静岡県裾野市は今年4月、京都市のイラスト管理会社から無断使用を指摘され、著作権使用料14万5800円を支払った。対象となったのは、市が昨年3月に1万9000部作製したチラシ「機関紙ごみステーション」に掲載した家族のイメージ図。担当職員が「フリー 団体 イラスト」のキーワードでネット検索し、検索結果一覧から1点を選んで使用した。

 職員はイラストを無料で使用できると思い込み、使用に関する条件などの確認を怠っていた。市は「税金の支出にもつながり申し訳ない」と話す。

 毎日新聞が同様の事例を調べたところ、2009年以降で岡山市や福岡県糸島市など少なくとも16自治体が計約1940万円を請求され、うち11自治体が計約1060万円を支払った。栃木市は、人物や動物のイラスト11点を広報誌などに使用したところ、業者から使用料を請求されて397万円を支払った。

 これらの自治体の多くは「著作権に関する認識が不足していた」とし、問題発生後にネット取得を禁止したり著作権に関する職員研修を行ったりした。裾野市は自由に使用できるイラスト集を購入・活用しているという。

 公益社団法人・著作権情報センターによると、企業や幼稚園などからも同様の相談が多数寄せられている。

 著作権法では「私的使用のための複製」であれば著作物の使用を認めているが、その範囲は個人的、または家庭内に限られる。京都市のイラスト管理会社は、ネット上で自社に著作権がある画像が無断使用されていないか、定期的に確認しているという。

 著作権に詳しい西川文彬弁護士によると、「無料」「著作権フリー」のイラストでも、ダウンロード元のホームページや各画像に「事前許諾を得ないと不正使用になる」など、「掲載使用上の注意」などが付いている場合が多く、「違反して使用すれば法的な責任が生じる場合がある」と話す。

 使用料を請求される自治体が相次いでいることについて、山口裕司弁護士は「地方行政への信頼の低下や損害賠償請求による税金の支出にもつながる。自治体間で失敗の共有も重要だ」と指摘する。【垂水友里香】

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