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カミツキガメ

味鶏肉に近くぷりぷり 外来種、食べて駆除

カミツキガメ=千葉県提供
カミツキガメの香味スープ=千葉県佐倉市で、町野幸撮影
阿寒湖漁協が販売する塩ゆでされたウチダザリガニ=千葉市内で、町野幸撮影

 海外から持ち込まれ、生態系を乱し、時には人に危害を加える「厄介者」として駆除されてきた「特定外来生物」を食用にする動きが広がっている。どう猛なカメのスープがイベントで振る舞われたり、ザリガニが「レイクロブスター」として売り出されたり。食欲の秋に環境問題を考えながら、一度味わってみてはいかが。【町野幸】

 特定外来生物の「カミツキガメ」が推計1万6000匹繁殖している千葉県北部の印旛沼。10月28日、沼のほとりで県などが開催した環境イベントで、このカメを具材に使った香味スープが振る舞われた。捕獲後に処分されていたカメをニンニクとショウガでじっくり煮込んだ。家族と訪れた同県白井市の幼稚園児、船津奈央さん(6)は「おいしい。もう一回食べたい」と言って、おかわり。記者も試食したが、味は鶏肉に近く、身はぷりぷりして、臭みはまったくなかった。

 カミツキガメは北米から中南米にかけて生息し、ペットとして国内に持ち込まれた。成長すると、甲羅の長さ35~50センチ、体重約35キロになり、雑食で在来種も捕食するため、2005年に環境省に特定外来生物に指定された。食用の仕掛け人は印旛沼の水質浄化などに携わる建設コンサルタント「八千代エンジニヤリング」(東京都台東区)の吉田拓司さん(34)ら社員有志。吉田さんは「人間の都合で連れて来られて悪者扱いされる外来種を有効活用できないか、今後も考えていきたい」と話している。

 北海道では米コロンビア川原産の「ウチダザリガニ」を全国に出荷している。1920年ごろ食用として輸入され、東部の摩周(ましゅう)湖で養殖され阿寒湖などに分布を広げた。だが、繁殖力が強くマリモなどの在来種を食い荒らすことから06年に特定外来生物に指定された。フランスでは高級食材とされ、濃厚なみそや身が美味。25年ほど前から漁獲している阿寒湖漁協は「レイクロブスター」として、全国の有名レストランなどに出荷先を広げている。

 ほかには、滋賀県では琵琶湖のブラックバスの天ぷらが乗った天丼を提供するレストランもある。

 環境省外来生物対策室は「特定外来生物は維持・管理を前提としないため商業目的で食用を進めていくことは考えづらい」との姿勢だが、生き物の命を無駄にしない取り組みは各地で広がっている。

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