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岡崎 武志・評『旅する画家 藤田嗣治』『カササギ殺人事件』ほか

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今週の新刊

◆『旅する画家 藤田嗣治』林洋子・著(新潮社とんぼの本/税別2100円)

 東京都美術館で開催された「没後50年 藤田嗣治展」には、30万人の入場者が。私も行ったが、長蛇の列に驚き、見ずに退散。大変な人気だ。12月16日まで京都国立近代美術館で開催している。

 この没後展の監修者で藤田研究の第一人者が林洋子。『旅する画家 藤田嗣治』も監修している。パリというイメージが強いフジタだが、じつはニューヨーク、中南米、アジア、日本では東北から沖縄まで旅する画家であった。10の場所と時代で画業を読み直す。

 明治の牛込・大曲(おおまがり)で生まれたが、転居を繰り返し、主に山の手を転々とした。父の仕事で朝鮮へも2度渡っている。たしかに「旅する」人だった。憧れの渡仏を果たし、1920年代「狂騒の時代」のパリで人気者に。

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