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ブランドが認知されている農畜産物は数多い。地域ブランドとして保護の対象となる「地域団体商標」の登録を受けた商品は641点(10月末現在)ある。ブランドが誕生する背景には、作物にとって良好な自然条件、気候風土に合致した品種選定、生産者の技術力等がある。真価が問われるのは誕生した後。高い評価をどう維持するかだ。一定の品質や規格に沿った商品だけを出荷するルールの順守は必須だ。もう一つ、ブランドを守ろうとする精神を農家が代々引き継いでいくことも欠かせない。
浜松市の三ケ日(みっかび)地域は「三ケ日みかん」がよく知られている。先ごろ出会った若手農家が、200年弱に及ぶ歴史を語ってくれた。数々の苦難を乗り越え、農家や農協が良質なみかんづくりに努めてきたから、「いまの自分たちがある」と先人への感謝を口にした。常に農家同士で確認しあっているのだろう。ごく自然に出た言葉に思われた。
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