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忍者

秘術は主君にもマル秘 伊賀者の入門誓約書原本か

掛け軸に表装された敬白天罰霊社起請文前書と高尾善希・准教授=三重県伊賀市の三重大学国際忍者研究センターで2018年11月6日、大西康裕撮影

 江戸時代に書かれた忍術書「万川集海」が藤堂藩で藩主や藩邸の警護にあたった「伊賀者」の教科書として使われ、一部が「マル秘扱い」だったことを示す江戸中期の伊賀者が書いた誓約書の研究を三重県伊賀市にある三重大学国際忍者研究センターが進めている。万川集海は研究者や忍者ファンの間では知られた書物だが、実際にどのように扱われたかを示す古文書は他に例がないという。

     誓約書は伊賀市大野木の木津俊夫さん(68)方で掛け軸に貼られ、木箱に入った状態で保管されていた。木津さんの父が表装したという。題名は「敬白天罰霊社起請文前書(きしょうもんまえがき)」で、木津家の5代目の伊之助が1716年に忍術の師匠とされる長井又兵衛に出したとみられる。伊之助は1714年に藤堂藩の伊賀者になったという。

     誓約書は6項目からなり、「万川集海」の文字は3カ所にある。22巻1別巻ある万川集海のうち、忍者を使う心得などを書いた「序」や「正心」などは主君や家老に見せてよいとする一方で、「秘術」は書き写さないことなどを約束している。万川集海にない忍器や火器を考えつけば、師匠に教えることも誓っている。

     この誓約書を「忍術の入門誓詞」と位置付ける高尾善希・同センター准教授は「万川集海が伊賀者の有力なテキストで秘本の扱いを受けていたことを示している」と話す。

     センターによると、誓約書は今年2月に木津さんからセンターに持ち込まれた。高尾准教授らセンターの職員や三重大学大学院で忍者・忍術学を学ぶ学生が他の古文書も含め整理や解読にあたった。誓約書は1964年発行の書籍「忍法」(三一書房)などで紹介されているが、高尾准教授らは今回、原本が出てきたと判断している。

     木津家の古文書は他にも130点以上あり、伊賀者という「職」への就任や、勤務の実態が分かる史料群という。センターは将来、公開を含め研究に幅広く活用するという。

    【大西康裕】

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