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フィギュア

復帰の高橋大輔、再び輝き「自分のために」

フィギュアスケートの西日本選手権男子フリーで演技をする高橋大輔=名古屋市南区の日本ガイシアリーナで2018年11月4日、大西岳彦撮影

 フィギュアスケート男子の2010年バンクーバー五輪銅メダリスト、高橋大輔(32)=関大KFSC=が4年ぶりの現役生活を順調に滑り出した。7月に復帰を表明すると、国内2大会で右肩上がりの結果を残し、来月の全日本選手権(大阪)の出場権をつかんだ。ブランクをはねのけ、再び輝きを放ち始めた。【福田智沙】

 名古屋市で3、4日にあった西日本選手権。高橋はフリーの演技で軽やかにステップを踏み、トリプルアクセル(3回転半)を2本成功させた。復帰戦となった先月の近畿選手権(3位)からジャンプを修正して優勝。「意欲が湧く。どこまで成長できるか希望を持てる」。拍手を浴び、心地いい汗を流した。

 昨年の全日本選手権は、テレビキャスターとしてリンクにいた。輝いていたのは、平昌五輪の代表切符を争う選手だけではなかった。大学卒業を集大成として臨む選手、仕事と両立して挑む社会人スケーター……。リンクに渦巻くドラマに心を動かされた。

西日本選手権男子フリーで演技を終え、得点を見る高橋大輔(中央)=名古屋市南区の日本ガイシアリーナで2018年11月4日、大西岳彦撮影

 「勝てないなら、やるべきではないと思っていた。でも、いろんな戦い方がありなんじゃないかなと思った」。6位だった14年ソチ五輪を最後に現役を退き、舞台やアイスショーを重ねていた。今度は誰かのためではなく、自分のために滑りたくなったという。

 復帰に向けて、4月に古巣の関西大のリンク(大阪)で始動した。思うように跳べず、左太ももを痛め、ぎっくり腰にもなった。それでも結果に追われていた頃と違い、いら立ちも焦りもない。栄養管理のため自炊し、「何が必要かを考え、自主的にやっている」(渡部文緒トレーナー)。中学時代から指導する長光歌子コーチ(67)も「生き生きと滑っている」と語る。

 スタミナと技術の維持は過酷だが、最近は他競技を含め選手寿命が延びている。

 48歳まで投手を務めたプロ野球・ソフトバンクの工藤公康監督(55)をサポートした筑波大の白木仁教授(スポーツ医学)は「今は科学的なケアやサプリメントでの栄養補給もできる。年齢や疲労度に合ったトレーニング方法も競技の垣根を超えて共有された」と語る。

 「全ては4回転ジャンプを跳べてから」と冷静に語る高橋は今、リンクに立てる喜びを氷上に広げている。

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