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大竹文雄・評 『ヒットの設計図 ポケモンGOからトランプ現象まで』=デレク・トンプソン著、高橋由紀子・訳

 (早川書房・2052円)

 「印象派の画家の名前を知っているだけあげてください」というクイズに、あなたは何人答えられるだろうか。多くの人は、モネ、ルノワール、ドガ、セザンヌ、マネ、ピサロ、シスレーの7人くらいまでならなんとか答えられるのではないか。これらは、美術の教科書にもその作品が掲載されているので、多くの人が知っている。ところが、印象派の画家たちが活躍していた時代には、他にも有名な画家がいた。カイユボットはその一人である。しかし、冒頭のクイズでカイユボットの名前を答える人は少ないだろう。なぜ、カイユボットは、現在知られていなくて、モネは知られているのだろうか。本書は、この疑問から始まる。

 コーネル大学の心理学者ジェームズ・カッティングの研究によれば、印象派で有名な7人には共通項があるという。それは、画家であったカイユボットが当時集めていた印象派のコレクションをリュクサンブール美術館に展示するように遺言で指示しており、その中に含まれていたのが7人だということだ。この出来事が美術史家の注目を7人に集めて、何度も取り上げられたことが、人気をより高めた。

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