森村泰昌美術館

私設で育む“モリムラ流” 大阪・住之江に

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開館した「モリムラ@ミュージアム」。オープニングには全国の美術関係者はじめ大勢が集まった=大阪市住之江区で2018年11月3日、三輪晴美撮影
開館した「モリムラ@ミュージアム」。オープニングには全国の美術関係者はじめ大勢が集まった=大阪市住之江区で2018年11月3日、三輪晴美撮影

 美術家、森村泰昌の私設美術館「モリムラ@ミュージアム(M@M)」が3日、大阪市住之江区の北加賀屋でオープンした。

 かつて造船業で栄えたこの地区は近年、文化の発信地としての取り組みが進む。この美術館は、木工所の外観を残す建物を改築した。展示スペースは2階。ダビデ像に扮(ふん)した森村の彫刻が階段で迎えてくれる。メインの展示室は「白い闇の回廊」と名付けられた。内と外との落差は、美術館のあり方を問う森村が、まさに意図したものだろう。

 オープニングを飾るのは「君は『菫(すみれ)色のモナムール、其の他』を見たか? 森村泰昌もうひとつの1980年代」展だ。「菫色の~」は86年、大阪市北区の「ギャラリー白」で、森村がセルフポートレート作品を初披露した個展。その再現に加え、代表作「肖像(ゴッホ)」の本邦初公開の大型版やモノクロ写真など、目に触れる機会が少ない作品が並ぶ。「自分のスタイルを築いた重要な時代。それでも居場所はここにないと感…

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