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社説

就労外国人 受け入れ見込み 実習生頼みのゆがみ示す

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 政府が、新たな在留資格で受け入れる外国人労働者の見込み人数を公表した。

 受け入れ対象は14業種になっている。来年4月からの初年度3万~4万人台、徐々に増やして5年間の累計で最大34万人以上になる。介護や外食、建設といった分野が目立つ。

 政府が初年度の受け入れを見込むのは、日常会話以上の日本語能力や、受け入れ業種での一定の能力が求められる「特定技能1号」だ。こうした人材をどう集めるのか。

 途上国への技術移転を名目に日本で働く技能実習生は、3年の実績があれば無試験で1号に移行できる。1号の求める能力を備えた実習生の移行は、もともと新制度に織り込まれている。

 政府が公表した14業種のうち12業種で実習生が既に働いている。政府は少なくとも全体の過半数は実習生から移行すると見ている。新制度が技能実習制度を土台としていることは否定しようがない。実習生頼みのゆがみは明らかだ。

 技能実習生は失踪が相次いでいる。国会でその理由を聞かれた山下貴司法相は、より高い賃金を得られる就職先を求めるからだと答弁した。1号の新資格を取得すれば、「転職が可能になり、給与水準も確保されるため円滑に在留できる」とも述べた。まさに、技能実習制度の不安定さを認めた発言だ。

 研修の名の下で、低賃金、長時間労働を強いる実習制度を温存した制度はやめるべきだ。実態とは異なる建前を維持するのはおかしい。

 そもそも政府が公表した受け入れ人数のデータは、外国人労働者の受け入れ態勢を決めたり、必要な予算を検討したりするのに欠かせない。

 国会で再三公表を求められたにもかかわらず、公表が審議入りに間に合わなかったのは、泥縄対応と言われても仕方ない。

 新制度を規定する入管法改正案は、外国人支援も柱になるはずだ。

 だが、同じ労働に従事する日本人と同等以上と説明される報酬や待遇、支援の仕組みといった重要な内容は今後定める法務省令に委ねられている。こういうことが法律事項として明確に位置づけられていないことが、政府のずさんな対応を生んでいるのではないか。

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