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広島原爆アーカイブ

被爆者 浮かぶ記憶ありありと

土台を残して焼失した毎日新聞広島支局(手前)。中央左寄りの建物は燃料会館(現レストハウス)、右が広島県産業奨励館(現原爆ドーム)=爆心地から290メートル

 一面に広がる赤茶色のがれき--。原爆投下(1945年8月6日)から数日後の広島で、撮影された写真の撮影場所近くを実際に歩いていた被爆者は、カラー化した写真に当時を思い返していた。

 切明(きりあけ)千枝子さん(88)=広島市安佐南区=は女学校4年生だった15歳の時、学徒動員されていたたばこ工場から病院に向かう途中、爆心地から約2.5キロで被爆した。爆風で地面にたたきつけられて小屋の下敷きになったが、自力ではい出した。家族も無事だったが親戚が爆心地近くに住んでおり、原爆投下から数日後、両親と一緒に親戚を捜しに街中を歩いた。結局、消息は分からなかった。

 カラー化写真を見ながら、切明さんは「焼け野原を歩いていてつまずいたことがあって、石だと思ったら、うずくまった幼い子どもが炭化していた。可哀そうだと思ったけど、どうしてあげることもできず合掌して逃げた。逃げた先に、いくらでも遺体や骨があった。そんな当時のことを思い出した」と語る。

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