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社説

ASEANと米中両国 大国のバランスをてこに

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 アジアの安定を話し合う東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議に伴う国際会議の場で、米中両国がつばぜり合いを演じた。

     ASEAN首脳会議や、ASEAN10カ国に日中米露など8カ国を加えた東アジアサミット(EAS)が開かれた。中国の李克強首相やペンス米副大統領らが出席した。

     この地域へのインフラ整備をめぐり、中国は経済圏構想「一帯一路」で関係強化を強調したのに対し、米国は「自由で開かれたインド太平洋戦略」を前面に押し出した。

     また、ASEANの一部加盟国と中国が領有権をめぐり対立する南シナ海問題でも、中国が当事者間の紛争解決を主張すると、米国は中国による軍事拠点化は「違法であり危険」と強く批判した。

     かつて米ソ両大国による冷戦の最前線となっただけに、ASEAN各国には覇権争いに巻き込まれかねないとの懸念が強い。

     「世界の成長センター」であるASEANは、域内の経済的利益を共有しながら地域の安定化を図ってきた。結束を図ることで大国に対する独自性を発揮するのが強みだ。

     今回は眼前で激しい応酬が繰り広げられたが、バランス外交により成果が見られた。

     中国が南シナ海での紛争解消に向けた「行動規範(COC)」を3年以内に妥結したいと表明した。ASEAN側の粘り強い交渉の結果と言えよう。

     トランプ米政権のアジアへの関心の低さに危機感を抱いたASEANが働きかけた結果、ペンス氏の出席につながったことも背景にある。対立に巻き込まれるのではなく、地域の安定化に結びつけるしたたかさが垣間見える。

     一方、バングラデシュに避難しているミャンマーの少数派イスラム教徒、ロヒンギャへの迫害問題について、ASEAN首脳会議の議長声明は懸念を表明した。内政不干渉が原則のASEANとしては一歩踏み込んだ。欧米諸国から強い非難を浴びているためとみられる。

     ロヒンギャ問題をめぐっても米中両国は対立しているが、これは域内最大の人権問題である。解決に向けて、ASEANが主導的に取り組むべき課題であろう。

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