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社説

桜田五輪担当相の迷走 滞貨一掃人事の重いツケ

衆院文部科学委員会で答弁する桜田義孝五輪担当相=国会内で2018年11月16日午前10時4分、川田雅浩撮影

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 担当閣僚としての職責を果たすのは元々、難しかったのではないか。そんな疑問が募る一方だ。

 国会でしどろもどろの答弁を繰り返す桜田義孝五輪担当相だ。もはや国民の多くがあきれて失笑する状況にまでなっている。にもかかわらず安倍晋三首相ら政権側が静観しているのも理解できない。

 五輪担当相は2020年の東京五輪・パラリンピックに向けて、政府と東京都や大会組織委員会との間を調整していく役割を主に担う。ところが桜田氏は、国会で大会のビジョンなどを聞かれても的外れな答弁を繰り返している。

 当初、野党が詳しく質問内容を事前通告してくれれば対応できると桜田氏は釈明したが、質問の大半は基本的な事項であり、しかも閣僚に就任したのは10月初めだ。臨時国会まで準備を怠っていたのは明白で、そもそも五輪にどれだけ問題意識を持っていたのかさえ疑問を抱く。

 桜田氏は政府のサイバーセキュリティ戦略本部副本部長で、今国会成立を目指すサイバーセキュリティ基本法改正案の担当閣僚でもある。

 サイバーテロ対策は緊急課題だ。しかし桜田氏はパソコンを使ったことがないという。そのためなのかUSBメモリーを使ったサイバー攻撃の危険性などに関する答弁も要領を得ず、「細かいことはよく分からない」で終わるのがほとんどだ。

 こうした分野の知識が乏しい議員はほかにもいる。ただし担当閣僚となれば別だ。少なくとも「サイバー担当」は交代させるべきだ。

 外国人労働者の受け入れ拡大問題をはじめ、ただでさえ審議時間が足りないと言われている国会だ。「閣僚の資質」議論に時間が割かれるのは国民にとって不幸なことだ。

 こうした事態に陥っている責任はやはり桜田氏を起用した安倍首相にある。首相が動こうとしないのは、自らの任命責任を追及されたくないからだとしか思えない。

 首相は先の内閣改造について「適材適所」と自画自賛した。だが、実際には首相を支える二階俊博自民党幹事長の二階派に所属する桜田氏だけでなく、「滞貨一掃」とばかりに党内の各派閥が推した入閣待望組の起用が目立った。そのツケが早くも回ってきたと言うべきだろう。

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