砂川判決

多数説起案の「入江メモ」発見 自衛権の範囲踏み込まず

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入江の私物の最高裁判例集に記されたメモ。「入江多数説起案」と書かれている
入江の私物の最高裁判例集に記されたメモ。「入江多数説起案」と書かれている

 旧日米安保条約の合憲性が争われたが「高度に政治性がある」ことを理由に司法審査の対象外とした砂川事件の最高裁判決(1959年)を、現憲法の起草に携わった法制局長官(現内閣法制局長官)出身の入江俊郎裁判官(故人)が起案していた。本人が残したメモでは、判決が憲法9条や自衛権のあり方に踏み込んだ判断を示していないと明記していた。2015年9月に成立した安保関連法の審議で、政府は砂川判決を根拠として集団的自衛権の合憲性を説いたが、識者は「入江のメモからみて政府解釈は無理がある」と指摘する。

 砂川判決の起案者は長らく不明だったが、憲法史研究者の嘉多山宗(かたやま・つかさ)弁護士が入江の私物の最高裁判例集を調べたところ、目次の余白部分に「砂川事件」「入江 多数説(判決文のこと)起案」との書き込みがあるのを見つけた。

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