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著者のことば 小川糸さん ベルリンと母を語る

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エッセー集『針と糸』が刊行された作家、小川糸さん=2018年11月12日東京千代田区のレストランアラスカで、内藤麻里子撮影
エッセー集『針と糸』が刊行された作家、小川糸さん=2018年11月12日東京千代田区のレストランアラスカで、内藤麻里子撮影

 ■針と糸 小川糸(おがわ・いと)さん 毎日新聞出版・1512円

 2008年、初版4000部で始まった単行本デビュー作「食堂かたつむり」が映画化され、翻訳版まで含めると100万部のベストセラーに。「つるかめ助産院」「ツバキ文具店」が相次いでテレビドラマ化されるなど、注目される作家のエッセー集だ。

 作家を形作る「針と糸」が垣間見られるが、中でもドイツ・ベルリンと母のことが大きな印象を残す。

 ベルリンを「心のふるさと」という。心を奪われたのは08年、初めて仕事で訪れた時のこと。自転車で坂道を下りてきた女性の、生きることを全身で喜んでいるような美しい笑顔を目にした瞬間だった。以来、夏だけ通っていたが、ベルリン住まいの友人が帰国することになり、昨年アパートをそのまま引き継いでからは1年の半分以上は滞在している。この場所とのくしき縁も後に判明する。

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