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SUNDAY LIBRARY

武田 砂鉄・評『アメリカ死にかけ物語』リン・ディン/著

◆『アメリカ死にかけ物語』リン・ディン/著 小澤身和子/訳(河出書房新社/税別3200円)

 街から街へと歩き回り、アメリカの“底辺”に息づく人々の声を拾い上げた記録。本書が知らせるのは、ごく一部の焼け太りのせいで、その皮下脂肪に押し潰されて日陰での暮らしを余儀なくされる、数多くの姿だ。

 底辺、と聞かされた時に多くの人は、その底辺を頭の中で一面的に、のっぺりと処理する。しかし、底辺に広がる光景は、その都度、絶望の中で表情を変える。ホームレス、ドラッグ中毒者、日雇い労働者などの人々が、自分たちは国から捨てられていると、失意と怒りをぶつける。とはいえ、ぶつけても微動だにしない。そんなことよりも今日の生活、明日の生活だ。

 著者がいう。「狂気とは一体何なのだろう? そもそもいろいろな意味で、狂っていない人なんているのだろうか?」

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