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イタリア・オペラの楽しみ

オペラ評論家の香原斗志さんのコラム。イタリア・オペラを中心にクラシック音楽全般について紹介。クラシックナビ連載。

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インタビューでつづる没後150年のロッシーニ・オペラ・フェスティバル② テノールたちの華やぎ、「アディーナ」のマジック

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「リッチャルドとゾライデ」より、リッチャルドを歌うフアン・ディエゴ・フローレス (C)Amati Bacciardi
「リッチャルドとゾライデ」より、リッチャルドを歌うフアン・ディエゴ・フローレス (C)Amati Bacciardi

香原斗志

 8月、ペーザロのロッシーニ・オペラ・フェスティバル(ROF)で上演された「リッチャルドとゾライデ」でのフアン・ディエゴ・フローレスの歌唱が、非の打ちどころがなかった旨は前回述べた。2年前、同じROFで歌った「湖の女(湖上の美人)」のジャコモ5世は、やわらかさも高音の輝きも若干あせていたように感じたが、今年の彼の歌は柔軟で輝いていた。

 近年、ドニゼッティやヴェルディ、マスネやグノーなどにレパートリーを広げているフローレスだが、今もロッシーニの難役を余人には代えがたい水準で歌えるのだから、今後もっと歌ってほしい。そう思い、総裁兼芸術監督のエルネスト・パラシオと「リッチャルドとゾライデ」を指揮したジャコモ・サグリパンティに尋ねた。まず、フローレスの師匠でもあるパラシオの回答から。

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