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堕ちたカリスマ

19年にわたり巨大自動車メーカーのトップに君臨したカリスマ経営者、カルロス・ゴーン氏。逮捕に至るまでの背景を探った。

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/下 日産ガバナンス重症 前会長自ら報酬配分 「社外の目」登用遅れ

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日産自動車の取締役会メンバーと今回の決議事項
日産自動車の取締役会メンバーと今回の決議事項

 <堕(お)ちたカリスマ>

 横浜市西区の日産グローバル本社。22日午後4時半に始まった臨時取締役会は、4時間という異例の長さに及んだ。金融商品取引法違反容疑で逮捕されたカルロス・ゴーン容疑者の会長職と代表取締役の解任提案について、テレビ電話で参加したルノー出身の2人の取締役が説明を要求。西川広人社長が詳細な経緯や解任理由を話すなど時間を費やした。「異議なし」。解任提案は7人の取締役の全会一致で決議された。19年間にわたるゴーン体制が終わった瞬間だった。

 「あまりにも一人に権限が集中し過ぎるのは問題。それが(不正の)誘因になったのは間違いない」。西川社長はゴーン前会長の不正を明らかにした19日の記者会見で、日産のガバナンス(企業統治)のあり方に問題があったと繰り返した。前最高執行責任者の志賀俊之取締役も「日産としていろいろとガバナンス面を改善してきたつもりだったが、不十分だった」と反省の弁を述べる。

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